住宅関連マンガ書籍レビュー

大家さん10年め。主婦がアパート3棟+家1戸

そろそろ、お盆。お休みモードで、久々、マンガのお話。

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東條さち子・著/ぶんか社・刊 定価1000円(税別)

主婦でも大家さん 頭金100万円でアパートまるごと買う方法」から、その後のお話。

前作では、「いかに物件を入手するか」「入手前後の業者やお金のアレコレ」に重点が置かれていましたが、今作では、いよいよ「大家さんとして持っている物件を管理し、不動産経営をする日々」が描かれています。

著者である東條さち子さんは、ますますパワフル!

庶民だけど娘をインターナショナルスクール(インター)に入れてみたらどうなるだろう…主婦だけど世界一周の旅をしてみたらどうなるだろう…

そして、土地も資産も持っていないが、不動産(アパート)経営で家賃収入を得てみるのは、どうだろう…

モヤモヤーっと夢想するものの、実際にしてみる勇気はない。そのような、私には出来ないゼという勇ましい大ネタを次々と実現、マンガにされています。ゴッツイです。

↓ コミックス冒頭。

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そう、この漫画は、不労所得生活に向けての死闘についての実録。まさに死闘という名にふさわしいエピソード満載。

自分は平穏に自分のペースで不動産経営ができるだろうと思った、でも、これが現実ですわ!という塩辛くて酸っぱいお話が続きます。

そんな人(借主・業者)、いるわけない。よほど悪いもんを掴んだんでしょう。と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

いえ!私も多くの住宅を拝見して参りましたが、あるある!いるいる!です。ウンウンと頷けることも多く、知っておいて損はないことばかりだと思いました。

育児マンガ、妊娠出産マンガというジャンルがあるように、不動産・住宅・業者マンガというジャンルもあっていいじゃないかしら。「人生において、そう何度もない出来事」を先に体験している人の言葉は、とても重いです。面白くて勉強になる。

べつだん東條さんが特殊な例なのではなくて、世の中にはあんがいたくさん「大家さん」、いらっしゃいますよね。

「いい人がウチを借りてくれたら、それで毎月ローン分くらいのお金を払ってくれたら…」と、空けることになった自宅を賃貸に出そうと考えられている方や、親族から受け継いだ不動産物件を兼業で経営せねばならなくなった方。規模の大小を問わなければ、けっこうな数、おられるはず。

「大家さん」に今後なる。あるいは、なった。そんな方々の心積もりに最適の一冊です。

日時:2014年8月12日 PM 03:13
住宅の仕組みを知る 参考書

ハウスクリーニングは、未だ新しい業種です。それゆえ、ビルメンテナンスなど建物クリーニング関連の専門書のみではカバーできない案件も多いものです。

住宅の仕様は日進月歩。どんどん進化してハイテクに繊細になっていますから、住宅設備および内装メーカーのモデルルームや展示会で最新の情報をゲットし、その後数年を経て実際に起こりうるトラブルを予測、それに対応できる方法を探っておかねばなりません。

と、当時に、一般的になされている建築の施工方法も知っておく必要があると思います。いくら工業化や均一化が進んでも、住宅は、ベースとなる知識と手わざを以って、人が組み立てているからです。

表面からは目に見えないけれど、このように出来ている。こんな構造になっている。それを頭に入れておけば、判断も的を得たものになりますし、深刻なトラブルに繋がりにくくなります。

加えて、専門的知識がない方に対して嘘のないご案内を差し上げるためにも不可欠です。

ハウスクリーニングにおいて、存外多いのが、「表面上の汚れではなく、構造上の理由から、目に見える形となって表れている」事例です。

つまり、汚れは設計・施工のあんばいによって引き起こされていることも少なくない。特に、ウォッシュテックにお問い合わせを頂くような、「落ちない」「取れない」とお悩みの汚れについては、多い。

例えば。石材タイルの下地の処理が不十分であるため、裏側に水道水がまわり、タイルの裏側からミネラル分が吸い上げられ、白く輪染みのように汚れているように見える。石材使用の浴室、特に石の種類を色や柄などデザイン重視でチョイスされた場合には、ままあります。表面の汚れを取り除いても、白く硬い汚れがタイルを突き抜けているので、洗剤や研磨機器では手の打ちようがない。薄く残る。お客様にはその旨お伝えせねばなりません。

例えば。カーペットが一般よりも極端な工法で貼られており、パッツンパッツンに突っ張っている。端がギリギリに引っ張られていると判断できるので、少しでも物理的衝撃を加えたり生地が縮んだりすれば即刻隙間が開くだろう。カーペットクリーニングの工法を配慮せねばなりません。

施工方法を知らなければ、なすすべもなくトラブルとなり、お客様のご満足からも遠のいてしまいます。

私の参考書は、「建築の内装工事」。ずいぶん昔に買った本ですが、今もたまに読みます。

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図も豊富。へぇぇ、あれはあんなふうに留められていたのか…あ、だから築10年ほど経つと、あんな感じに汚れてきたのか…てな具合。

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もちろん、頭でっかちではいけません。クロス屋さん・水道屋さん・畳屋さん等々それぞれ専門の職人さんの生の声がいちばん勉強になります。デキる職人は、ラーメンを食べていてもFacebookをいじっていても、現場の話になってしまうもの。こんなことがあったよー、あれは参ったねー、など、雑談すらも、メモメモ!したくなる(笑)。

日時:2013年8月27日 PM 01:29
若き社長の蔵書・新・化学用語小辞典

講談社ブルーバックス「新・化学用語小辞典」。

今でこそ、携帯電話やスマートフォンで出先でネットに繋いだり、いつでもどこでも調べ物ができるIT環境が整っていますが、20世紀って、そうじゃなかったですよね。wikiも無かったし。

この本は、1993年刊行。社長が購入したのは第10刷、2000年。寝る前、電車の中、チョコチョコ持ち出しては楽しげに読んでいたので、くたびれて日焼けしています。

ドラッグストアに売られている市販の洗剤に入っている成分、使用することで物や素材の表面を傷める可能性が高い洗浄成分、分子構造、金属の硬度、重曹・明礬・シリカゲルなど生活中でもおなじみの化学薬品まで解説が網羅!私にとっても興味深く読める一冊。厚さ3cmほどもあるのにハンディなのもブルーバックスの特長。ナイス!

ハウスクリーニングは、天才的ウィザードよりも、堅実で忠実なオペレーターが勝る職種です。その場のフィーリングや思いつき、化学的根拠・裏づけがない方法を取り入れてしまうと、内装・設備・素材に何らかのダメージを与えたり、何も効かなかったり、復旧不可能なトラブルに遭うリスクが高まります。ひいては、お客様のご迷惑に繋がってしまいます。注意深く、成分、用途、情報がどんなもんか調べ上げることが大切!イージーゴーイングでは人の役には立てない、と社長は考えています。

10年前この本を買って以来、読み続けているからこそ、業務用洗剤・清掃用品メーカーの営業さんから「へぇ〜新たにこの機能を持たせたということは、アレを入れたのですか?」「お、さすがですね、その通りです。でも濃度は○%程度ですよ、あのメーカーの○○洗剤とは、ここが違って…」というようなディープな最新情報を引き出すことができたり、海外製の洗剤も敬遠せず英語表記を調べて把握し、開業当初から積極的に取り入れ、現在多く採用している環境性能が非常に高いカリフォルニア製のエコ洗剤にいち早く辿り着けたんだよな、と思います。

日時:2010年7月 7日 PM 06:38
床を濯ぐ。拭き掃除

幸田文:著「あとみよそわか」(新潮文庫「父こんなこと」内)より。

「どこのうちでも女どもが綺麗にする気でやっているが、だんだん汚くなって行くじゃないか。住み古していい味の出ている家なんていうものは、そうざらにあるもんじゃない。」

そう言って、文さんのお父様・幸田露伴先生が、ぼろ雑巾の垢が染みて黒ずんだ木を指す…というシーンがあります。

そのように、とかく「汚れ」と「素材の持ち味、風合い」は、混同されがち。自分は掃除の動作をしているつもりでも、雑巾に付いた汚れや黒く濁ったバケツ水を相手に吸わせているだけなのかもしれない。

実は、むしろ汚れをなすくらず、汚れを布と水に的確に移し取る方法は、しごく簡単。なんも難しくありません。常に清潔な布と水を使用するだけです。

日時:2010年5月27日 PM 02:17
東條さち子「主婦でも大家さん」頭金100万円でアパートまるごと買う方法

朝日新聞出版940円(税別・本体価格)

 「ほんとにあった」系私生活4コマ漫画とインコ漫画でお馴染みの東條さち子先生のレポート+エッセイコミック。

住活、住まい探し、マイホーム購入、新築に関するマンガは今までにたくさんありますが、これは珍しい!「生まれながらの地主さんや資産家でもなく不動産業界人でもないフツーの共働き夫婦が投機目的で中古アパートオーナーになる」お話です。

「木造4室アパートをチマチマ」編と「16室団地を関係業者と組んでドカーンとリノベーション」編、大きく二部構成。

まず、東條さんのタフさ思い切り良さに驚きます。次から次に勃発するトラブルや時限爆弾のような資金調達…ミジンコ並みプチハートの持ち主である私にはキツいー!

築15年超えの中古賃貸アパート・マンション物件を利回り(数値)だけで考えるとオイシいけれど、実際どうなんでしょう。税金、仲介料、現状回復工事リフォーム費、その他維持費経費いっさいがっさい。メガバンク、サラ金、アパマン、サブリース、リノベーション建築業者のお金の流れ。空き巣、夜逃げ、汚部屋、クレーム、失踪など借主トラブル。リアルなエピソード満載で読みごたえ十分。でも4コママンガで絵がカワイイから怖くない!

日時:2010年5月18日 PM 12:54
くうねるところすむところ

平安寿子(たいらあすこ)著/文春文庫


不倫とハードワークがいっしょくたの職場に疲れた女性が、鳶の一人親方の男性に一目ぼれ、工務店にとらばーゆ。リストラからの人員不足と慣れない社長業で手一杯の女性社長から現場監督を任されることに…のようなお話です。

工務店って何するとこ?ハウスメーカーやデベロッパーとの違いは?

日時:2010年5月11日 PM 12:51
やっちまったよ一戸建て!!(1)(2)

伊藤理佐:著/文春文庫PLUS

「ピータン」「えびちゅ」「おんなの窓」などでお馴染みの妙齢・独身・えろギャグ女性漫画家が「設計士、工務店、不動産屋、飼い猫」と共に「(世にも珍しい)一人暮らし用一戸建」を建てる!マンション売却、土地探し、住宅ローン、設計、建築までをレポートするエッセイコミックです。

「今思えば、なんであんなこだわったのか」その逆で「何でアッサリ決めちゃったのか」…住まいづくりは、数々の「やっちまった」で出来ているんだなぁ…と思い知る一冊。立地、内装、間取りがどんどん形になっていく「いきさつ」が面白いです。伊藤理佐さんは当時マンション所有の独身貴族。なので家を建てるのに深刻な理由や事情があるわけではありません。それゆえ、伊藤理佐さん個人のモノの見方や考え方、生活スタイルがキッチリ反映されていく住まいづくりになるのですが、伊藤理佐さん目線の日常のオモシロをピックアップしたマンガをディープに読み込んでいる人ほど「…わかる!」と思います。

日時:2010年5月 2日 PM 12:43

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