前回のブログで、白色に近い淡いグレーの陶製タイルが、「黒ずむ。しかもその汚れは掃除で落ちてくれない 」 という現象について書きました。
水垢というやつは厄介で、白い浴室を黒く汚すだけでなく、黒い浴室を白く汚すということもあります。
黒系のユニット浴室は、メーカー問わず常にラインナップされています。
黒色メインのデザインを選ばれる方が一定数おられて、長年売れ続けている、ということかなと思います。
しかし、多くの方が、築3年目あたりから 「黒が、くすんでいる...!」 とお悩みになるんじゃないかなと思います。
特に、ウォッシュテックがお伺いする 横浜を中心とする首都圏エリア = 関東ローム層エリア = 水道水に含まれるミネラルが多いエリア では。
黒い壁面に、縦方向に垂れたような点々もよう。「ウロコ汚れ」と呼ばれる状態です。
この白い汚れは、ウォッシュテックのブログで度々お伝えしております通り、水道水のH2Oが干上がり、溶け込んでいたカルシウムやシリカだけが取り残され、凹凸になって徐々に蓄積した 「水垢」 です。
カルシウムで思いつくものとしたら、卵の殻とか貝殻でしょうか。その白いカサカサが、膜のように張り付いているイメージです。
シリカは、カルシウムよりずっと細かな粒子なので、ほんのり薄ーくこびり付きます。シリカはガラスの原材料なので、とても硬い。ガラス製のビーカーやフラスコの材料なわけですから、化学変化しにくいです。薄くたって、メチャ硬い。
そういうわけで、水垢は、とても手ごわい汚れです。
お風呂掃除用洗剤でもカビキラーでも、とろけません。スポンジたわしやメラミンスポンジよりも硬いです。ゆえの、力いっぱいゴシゴシすると、むしろ壁パネルの方が削れて傷になるので避けてください。
クエン酸で水垢除去できるという情報も多いかと思うのですが、クエン酸は金属を腐食(錆び)させるリスクを持つ酸ですので、金属が混在するバスルームではお使いにならないのが得策です。ステンレスメッキを突き破りますと、回復不能です。
それらふまえまして、やんわりやんわりとカッチカチの水垢をほどいてゆきまして、浴室クリーニング完了後の水垢除去された黒い壁。
クリーニング以前は、白くモヤモヤして見えなかったのですが、実は黒色に灰色のマーブル模様というデザインの壁面パネルだったのでした。
白い浴槽がクリアに映り込み、照明の明るさを真っすぐに跳ね返しています。
ステンレスの質感もキラッと輝いて、本来の美しさを回復。材質それぞれ、質感のコントラストが鮮明になり、高級感が取り戻されています。
汚れがある状態では、シャワーバーが単に壁にぶっ刺さっていると見えていましたが、クリーニング後は、シャワーバーと壁面が合わせ鏡のようになり、どこまでがどうなっているの?という一体感です。
黒色メインのユニット浴室は、鏡のように周囲のものを映し合い、相乗効果的に浴室全体を明るくする特徴があります。
黒なのに、とても明るく感じる。
この美しさは、白・ベージュ・グレー・ブラウン系のユニットバスでは表現できません。
しかし、白っぽい汚れが覆ってしまえば、黒色にだけ与えられた「迫力ある美しさ」は消し飛びます。
黒塗りの自動車は、傷ひとつ、汚れ一点でも、とても目立ちます。それゆえ、舐めるように汚れを拭き取り、柔らかい羽ハタキでホコリを払わねばなりません。しかし、他では達成しないラグジュアリーなステイタスを演出できます。
黄砂まみれ、泥んここびりつき、という状態であれば、いかな高級車であっても価値半減。もったいないことです。
黒い浴室が白く汚れて、黒塗りベンツでラリーにチャレンジしたみたいな風情になっていたら、黒が暗く沈んだように思えたら、ウォッシュテックにご相談ください。
せっかくの黒さ、最大限にエンジョイしていただきたいのです。