大理石のお掃除に使う洗剤(1)

今回は、大理石のお風呂そうじ用洗剤の話。

大理石は、ものすごく雑に説明するならば、グラウンドに白線を描くときに使う石灰のようなもの。穴ぼこだらけで、水も汚れもすぐに吸い込んじゃう。レモン汁に触れるだけでシュワシュワと溶けてしまう。…のような性質とイメージすると、分かりやすいでしょうか。

大理石って、ツルツルで固い石ではない。スポンジみたいな、カルシウム。と、思って聞いてみてくださいね。

このところ、都内および横浜では、タワーマンションや高級仕様のマンションを中心に、大理石が使われたバスルームが多く見られます。

高級ホテルのようなマンション、ゆえにホテルと見まごうデザインの浴室。というイメージなのかもしれません。しかし、海外、特に大理石を多く有するアメリカの高級ホテルにおいて、バスルームもお手入れは、下記のようなもの。

・毎日の日常清掃

・週に一回の定期清掃

・半年に一度のリストレーション

リストレーションは、リストアや研磨とも呼ばれます。大理石専用の機材および研磨材を使用し、表面を磨き上げる作業のことです。

この3本柱の清掃を、えんえん淡々と続けているのです。そのようにコストを掛けて、的確なメンテナンスを継続することで、変わらない高級感を維持できます。

つまり、やわくて傷みやすい大理石を、常に清潔で滑らかに光らせるなら、それくらいして当然、。えっ、アナタ、してないんですか!?ということです。

このお世話を、入居者が行うこと、できるだろうか。否!その労力、家事の範疇を超えます。

メイドサービスを入れたとしても、できるだろうか。否!日本には、大理石のお世話を熟知したメイドサービス、大理石用の洗剤や道具を支給している家事代行システムは、現段階、ありません。あったとしても、毎日毎週入れられることは、費用面から、まずありえないでしょう。だって、そこまで大理石に手間やお金がかかるという意識が日本人には無いのですから。市場は熟しておりません。

そういうわけで、日本の大理石は、ほぼ100%、メンテナンス不足であり、傷み過ぎた状態にあります。

ちょっと話が横道に逸れますが。ウォッシュテックは、大理石の洗浄や研磨の記事のたびに「可能な限り頑張りますが、新品同様には絶対戻ることはありません」と書いています。これは、戻らないレベルまで既に傷んでいる状態から、可能な限り復旧させる、という作業を行うことが常であるからです。行き届いた状態ならば、機材を正しく扱うことでへーでもなく輝きを取り戻せる大理石の研磨。しかし、傷んで汚れた状態からのスタートでは、とても追いつかず難しく、時間も材料費もかさみます。

つまり、ウォッシュテックは、日本の大理石のお手入れの過ち、お手入れ不足を、日々実感しとるわけです。

日本に、大理石との正しいお付き合い方法を教えなば。

さもなくば、ホテルみたいなラグジュアリーなバスルームのはずが、数年待たずにズタズタになる!リッチでスタイリッシュなはずが、とてもダサく貧乏たらしく汚らしい浴室に変貌する!

光沢が無くなった壁に、白い汚れがこびりついたカウンター、ヌルヌルとカビた床。そんな浴室で、ゆったり寛げるのだろうか。バリバリと働く鋭気を養えるのだろうか。せっかくのリッチな大理石のお風呂なのに。残念だ。もったいない。

大理石の浴室クリーニングをさせて頂く時など、本当にそう思うのです。

ずいぶん前置きが長くなってしまいました。次回「大理石のお掃除に使う洗剤(2)」に続きます。

日時:2013年1月26日 AM 06:19
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