さざれ〜い〜し〜の〜巌とな〜りて〜こ〜け〜の〜む〜す〜ま〜で〜♪国歌「君が代」は、もともと「年賀」のための歌だったそうですね。だそうなので、おとそ気分でアップしてみます。
鎌倉にある鶴岡八幡宮に行ったらば、
こんな石がありました。
岐阜県から来た、日本最大級の「細石(さざれ石)」。ズームで撮ると、こうです。
今は細かく小さな石であっても、長い時間掛けて結集し、やがて大きな一つの岩になる。それが「さざれ石」!私は「細石」を実際に見たことが無かったので、「このことだったのか!」と、新鮮な気持ち。
この細かな石をくっつけているものは、何でしょうか。松脂?石自体が熱か何かで溶けたの?
答えは、「石灰」。石灰岩が、雨水によって溶解し、炭酸カルシウムになって、コンクリートやセメントのように周りの小石をギュッと固めちゃったんですって。
日本は、水が軟らかい、水道水中のカルシウムなどのミネラルの含有量が少ない、というのが一般的なイメージかと思うのですが、なんのなんの。君が代が詠まれたのが平安時代ってことは、日本って元々ずっとカルシウムたっぷりの土壌だったんじゃないの。
だったら、水垢が、浴室の壁タイルや強化ガラス、浴槽のフチにビッチリ付くのも、仕方ないんじゃないの。
なお、このさざれ石は、雨水に晒される野外に展示されています。首都圏や海外から流れてくる雲が降らす酸性雨にもビクともせず、「巌」のまま。けっこう頑丈であります。
悠久の歴史の中で作られた細石の姿を前にすると、「日本の水は(地域差なくどこも全て)軟らかい」、「水垢は、クエン酸やお酢で(塗るだけで、きれいさっぱり)中和できる」といった説が、いかに雑で浅はかであるか、ようく分かる気がします。