カルキの話

軟水おばさん」になるずっと以前から、

「うちのマンション、水道水のタンクに、カルキをたくさん入れているから、こんなに汚れるのでしょうか」というご質問を、ちょくちょく頂いていました。

「カルキ」といえば、さらし粉。ものすごく雑に説明すると「カルシウムに塩素を染ませたの」です。水泳の授業の前に先生が袋から掴んでプールに撒き入れてくれてた、あの白い錠剤です。

水が腐ったり汚れたりしやすい不潔で不具合がある給水システム

塩素をたくさん入れて消毒しなければならない

塩素とともにカルシウムもたくさん入る

カルシウムが水を使うところに付着し、汚れる、ツヤがなくなって白く濁る

と仰る方がほとんどで、「うちのマンション、おかしいんじゃないか。カルキ盛りすぎじゃないか」「そんな化学薬品がたくさん溶けた水、怖い」と、ご不安なご様子。

ん〜?でも・・・

マンションにおいて、いったん水道水を階上まで全戸分汲み上げて消毒薬を足し、かなり時間が経過したあと階下に下ろす方法は、既に少ない。それに、新築に近しい築浅の物件からも、同様のご相談もいただく。

「カルキ」といえば・・・

まず「電気ポットの内部に付着したガビガビをクエン酸入れて沸かして取る」、を思い起こすわけですが、京都で生まれ育った私は、実際に内側がガビガビしたポットを見たことがありませんでした。

※管理者があいまいで水を継ぎ足し継ぎ足し沸かした結果、内側がカビでニュルニュルになったポットは見たことあります(怖)

京都での生活においては、もっぱら「水道水を汲んで一晩置いてから金魚鉢に入れる」のような時に「カルキ」というワードが使われており、「カルキ=塩素」のイメージが強かった。

そして、私は「夏はいつも琵琶湖に赤潮」バリバリ世代で、カルキが強い水道水で生活していました。そんな中でも、半年から数年スパンで、浴室内の床・浴槽・床・ステンレスの水栓・鏡・扉内側などにビッチリと固く白いガビガビが固着する、という状況を見たことがありません。

本やサイトなどで調べてみても、「カルキによる水垢汚れは…」、「鏡の曇りはカルキが原因」「カルキ汚れは、お酢で中和できる」などという記述が多く、混乱するばかり。

皆様が困られ悩まれている「カルキ汚れ」とは、何なのか。

「今、目の前にある水垢」を実践的にハウスクリーニングしてきた社長と違い、理屈から入る癖が強い私は、実は7年前くらいまで、そのように結構モヤモヤしてました。

※この「カルキ」問題も、軟水に嵌まるきっかけの一つです。

現在は高度浄水システムや光触媒などによる新たな水質管理技術が普及し、「カルキ」だけが悪く目立つことも少なくなったかもしれませんが、やはり今もお客様から訊ねられることがポツポツあるので、書いてみます。

水道水に含まれているカルシウムは、天然水が原料である証。ミネラルウォーターの「ミネラル分」の一部が、カルシウムです。日本の湧き水、湖や川の水にも、もともと溶けて入ってます。

比較すると、カルキとして人が後から添加しているカルシウムの割合は、ほんのちょっぴりです。カルキに含まれる塩素は、浄水場から一番遠い蛇口をひねってジャーッと出すまでの距離、飲用水品質を保ちつつ運ぶために不可欠、過剰にならないよう計算されてます。むしろ塩素が少ない方が危ないかも!ということで、ほどほどにちょっぴり加えられています。

※なので、浄水場からの距離が短く塩素臭さが気になる方は、蛇口手前に浄水器を設置すればOKです。

お住まいのマンションの給水システムが、とくべつオカシイわけではありません。

分からないところで危ないもんをドサドサ加えて横着してるんじゃないか。だから、こんな酷いありさまになってるんじゃないか。と、「カルキ」「水垢」を調べられている方のご不安に届きますように。

「カルキ」と「水垢」を混同して、あの白いガチガチにザラザラな水垢の罪まで被せるのは、むごいことです。そして、強固で付着すると並大抵では除去できない水垢を、地域の硬度の差を鑑みず、あたかも酢やクエン酸でチャチャッと取れる「ちょろこい汚れ」のように扱うことも、また、むごいことだと思います。

「カルキ汚れは、必ず取れるはずなんだ!人が加えた塩素なんだから」と信じて一所懸命お掃除される方ほど、固い研磨剤でガシガシ擦り取ったり、塩素カビ取り剤(カビキラー)を頻繁にバンバン噴き付けるなどされて、深追いし、素材を傷められ劣化に繋がっている状況が、多く見られるからです。

日時:2010年10月 3日 PM 04:52
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