玄関 陶製タイルの黒ずみ、べたつき汚れ

東京都町田市の戸建住宅にて、玄関タイルのハウスクリーニング

築20年以上経過した戸建を中古で購入されたお客様。水まわりや室内の床は、売却前のハウスクリーニングやご自身でのお掃除で整えられましたが、この玄関だけはどうにもならない…とのことで、ご依頼頂くことになりました。

お問い合わせ時、お客様からお送り頂いた玄関タイルのお写真。

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目地とタイル表面の黒ずみ汚れ、ベタベタとした感触と、ムラムラとした光沢が見られます。物件ご購入以前のお手入れ方法は不明とのことでした。

お写真拝見しまして、陶製タイルにフローリング用の樹脂ワックスが塗布されている可能性が考えられました。タイルや目地材に染み込んだ樹脂が、長期に亘って靴裏の泥水や紫外線などに触れて劣化、黒ずんでネトネトと汚れを巻き込みながら変質、そのような症状かな、と思わせて頂きました。

ここで強調!陶製タイルに樹脂ワックスや油脂ワックスを塗布してはいけません。

タイルに限らずですが、染み込む素材に対し、数年後にはベトベトもろもろしてしまう液体を含ませる行為はタブーです。塗布した直後は「うわー、ツヤッツヤ!見違えたぞ。ナイスアイデアだぜ俺」と、思われたかもしれません。しかし数年後には、こうなるんです。この写真、よっく覚えておいてください。

樹脂ワックスがあまりにも深くまで染み込んでいる場合、隠蔽する形になりますので、いかなる洗剤や道具をもってしても取り去ることはできません。全ての技術をもって一所懸命がんばりますし、現状からは必ず改善しますが、新品同様、何事も無かったかのようにはならない旨ご了承頂き、いざ!クリーニング。

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表面の黒ずみ、ガチガチべとべとに固まっていた汚れの膜を、ほどいてゆきます。

洗剤を打ってブラッシングして、丹念に濯ぎ拭きをして、様子を見て、また違う洗剤を打って…という段階的な作業ですから、ご家庭ではできないことかと思います。汚水用のバケツに、ドロリと粘りのあるドス黒い汚れが溜まってゆきます。おそらく前オーナーさん、十年以上の期間、「汚れているよなぁ、年を経るごと、どんどん汚れてくる。でも、どうにもできない」と思われていたはず。

焦げ茶色にテラテラしていたタイル、このように、実は淡い茶色だったんですね。手触りも、サラサラとニュートラルになりました。

清潔で明るい玄関タイル。

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築年数が経過した戸建も、清潔感を取り戻すことができます。

ただし目地は、より深刻に樹脂ワックスが浸透していたため一部残りました。汚れだけに着目して目地をガリガリ削ったり劇薬などで溶かしたりして傷付けることは、長期的に見て決して良い結果にはならない旨ご説明を差し上げて、そのままお納めさせて頂きました。

玄関は家の顔。好印象なタイルで、お客様をお迎えください。

日時:2014年7月22日 PM 04:43
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