傷つきやすい洗面台

横浜市都筑区にて、洗面台クリーニング

ここ4年ほどで、とても多く見られるようになった人造大理石の天板ボウル一体型の洗面台。今までに拝見してきましたところ、築3年以内のマンションであれば、約7割くらいがこのタイプであるように思います。

この洗面台の良いところは、シームレスなのでボウルと天板の継ぎ目からのカビが発生しない、新築引渡し時に艶やかで明るく印象が素晴らしい、リーズナブル、ということだと思います。

しかしながら、このタイプの人造大理石は、とても傷つきやすいです。メラミンフォーム(メラミンスポンジ)や、ちょっとハードなスポンジたわしでゴシゴシとお掃除すると、動かした通りに擦り傷がついてしまいます。かつて多く見られた陶器やアクリル系人工大理石の洗面ボウルよりも、ずっとずっと柔らかく、繊細だと思います。

こちらの洗面台も、表面に細かな「掃除キズ」が目立ちます。その凹凸の上に、曇ったような、あるいは脂っこいような汚れが乗って、どこをどう角度を変えて撮ってみても、全く光沢がありません。蛇口も表面が白っぽくまだらになり、ステンレスの質感がくすんでいます。

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ズーム!排水口まわりが黒くボヤけています。表面に水を打ってみると、水滴がいびつな形で弾いています。表面に汚れが覆っているので、まあるくプルンと盛り上がった形の水滴になりません。

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クリーニング後。表面のくすみと汚れが取れて、艶やかな光沢が戻りました。天井のダウンライトの温かな照明色を、ボウル全体に映し込むようになり、洗面所が明るい印象です!蛇口レバーのステンレスも、キラリと光り、鮮明に周囲を映しています。

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同様に、ズーム!厳密に見ると、ご自身でされたお掃除でできた深い擦り傷は残っています。でも、だいぶんツルッとなってます。ステンレスの排水口付近ににじんでいたカビも取れて、表面にはプルッと張りが出て、瑞々しい仕上がり。表面が汚れでくすんでいたときには全く見えなかったのですが、写真奥、立ち上がり面に、ぼんやりと排水口が映り込んでいます。

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ウォッシュテックが掃除すると、なんでキズが付かないの?と、お客様から訊ねられることがあります。おそらく、「これは傷つきやすいものなんだから、キズをつけないように掃除するぞ!」という覚悟をもって、道具と方法を注意深く選んでいるからだと思います。洗剤や道具を適切に組み合わせて段階的に、力加減やタイミングを上手に計りながら作業してゆくと、粗い研磨剤や強い洗剤を使わなくても、ダイジョブなんですよ。(実際、この洗面台をクリーニングする際には、研磨剤は一切使用していません。)そのように申し上げると「凄い…プロの技かぁ…」と仰ってくださる方が多いのですが、社長の指示通りにやればソコツな私でもできてしまうくらいのことなので、何だかこそばゆ〜い、照れくさ〜い思いです。

このタイプの洗面台の日常的なお掃除方法は、シームレスな設計を生かして、こまめに水気を取ることだと思います。柔らかなマイクロファイバーを側において、ボウル全体をクルクルっと拭かれると、ゴシゴシ掃除をしなくても長くキレイを維持できます。「根を詰めて頑張るほどのお掃除をしない」ための掃除が、効果的です!

日時:2011年1月16日 PM 06:55
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