ライムストーン洗面台をクリーニング

東京都目黒区のデザイナーズマンション。ライムストーンの洗面台をクリーニング。

ライムストーンは、石灰岩です。炭酸カルシウムが主成分、ものすごく大雑把にイメージするとすれば、運動場にトラックの線を引くラインパウダーとか、石膏とかの仲間というか…スカスカと穴ぼこだらけで脆く、酸に溶けやすく、水が染み込みやすく、いったん入った水や汚れは拭いても表面を洗っても取れない…そんな天然石です。

薄いベージュで、マットな質感。「ナチュラルな風合い」、「優しい質感」、しかも「安価」、ということからデザイナーの方から好まれ、採用されやすい石種だと思います。

マンションやホテルのエントランスやロビーの壁面などによく見られますが、こちらのマンションでは、補助的なレストルームの洗面台に使用されています。

limestone-senmen0.jpg

洗面台ですから、もちろん手を洗います。カウンターには、ハンドソープや小さな花瓶も置きます。しかし、ライムストーンは、水を吸い込みやすく、薬品に触れると変質しやすい性質です。そういうミスマッチな事情から、水が溜まりやすい排水口付近、蛇口の付け根に、ライムストーンの質感とは異なる水垢が、まだらに白く覆っており、カウンターに置かれたボトルの丸い輪っか状の跡が見られます。表面にホコリやカビが薄っすら乗って、全体にちょっと暗い印象です。

クリーニング後。長期に亘り水が染みて乾きづらかった排水口は、輪染みを完全に取り切ることができませんでしたが、ライムストーン特有のベージュ色が一段明るくなり、均一な質感となりました。

limestone-senmen-cleaning.jpg

次回、汚れや水が染み込むことで生活感が出て陳腐に感じてしまうライムストーンに、汚れの固着や浸透を防ぐ目的で、安全性が高く質感を損なわないフッ素でコーティングを施していきます。

日時:2010年11月21日 PM 07:07
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