いまどきの合板フローリング

指でつまんでる、これ、なーんだ?

goban-flooring01.jpg

こたえー!

この板の表面が、ペリッと剥がれたやつー。(表面の木材+接着剤+下の層の一部)

goban-flooring02.jpg

...分かりづらいので、もう一度撮ります↓

goban-flooring03.jpg

2〜3年程度前に発売された、ごく一般的な合板フローリングの端材です。接着テープを表面に貼って、ビリッと剥がしたら、あっけなくこうなってしまいました。

表面の薄い木材に、木の繊維を接着剤と一緒に圧縮したものが裏打ちされ、さらにウエハースのようにそれが何層も接着されてるのが「合板フローリング」という製品です。

丸太をかつらむき(トイレットペーパーのように表面を薄く削いでいく)する技術と接着剤の進化により、2000年以降、合板フローリングの「木」と呼べる表面の部分は、どんどん薄くなってきているように思います。

ナチュラルで調湿作用があり足ざわりが温かな「木の機能や風合い」というよりも、色紙を貼るような感じで「色柄」を表現するためにあるかの如くです。

価格も、どんどんリーズナブルになって、今やコルクタイルやフロアタイルと、さほど差が出ない場合もあるほどに。

ここまで合板フローリングがメタモルフォーゼした現在、

1)表面の木材が衝撃によって剥がれたり、えぐれたりすると、下の層が露出し、とてつもなく水や汚れに弱い状態に。→「何も保護しない」状態は、とてもこわい。

2)製品段階でUV加工や樹脂加工をしていても、結局、木の部分をとても薄く設定しているのでデリケート。UVコーティングやハードコーティングなど「堅〜い膜」で保護する場合、何十万円もコストを掛けて守るのは、コーティングの層よりも薄い木。→フローリング本体と表面加工のバランスが、なんかヘン。

しかも、経年劣化し、まだらに脱落したり傷が付いて全てを取り去りたい状況になったとしても膜が堅いと、削れないわ濡らせないわ、手の施しようがなくて困ります。

この2点が、とても気に掛かります。

今のところ、私がお勧めしているのは
・リフォーム時にはフローリング以外の内装材もご検討いただけるよう、ご提案。
・柔らかでリムーバーが効く樹脂ワックスでの定期的な管理

バブル期以前の合板フローリングと比べ、ここ最近の物件に入っているものは、とても繊細。メンテナンス方法も、より繊細に変えて、慎重に考えていかねば、なのです。特に最初のケアが肝心です。床に詳しいハウスクリーニング業者にワックスを頼むことで、難しいフローリングでも長く使うことができるかと思います。

日時:2010年7月19日 PM 09:27
このエントリーをはてなブックマークに追加

新着ブログ記事

過去のブログ

Page top icon