ユニットバスの壁 白くくすんだ汚れを回復

ユニット浴室の壁面パネル。

2010年ごろからのデザイントレンドは木調です。中でも、茶色~ほぼ黒色の濃色が好まれているように思います。

今回の浴室壁も焦げ茶色です。

パネルの質感は、光沢ツルツル系と細かな凹凸加工のマット系の2種類に分かれますが、こちらはマットな壁です。

数年ご生活をされておれば、たいていこんな感じではないでしょうか。

シャワーバー付近、カウンターと浴槽の境あたりです。

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モヤモヤとした汚れが膜のように張り付き、全体を曇らせています。

濃い色なので、白っぽい水垢が目立ちます。

大抵の方は、気付かれてすぐにお風呂用洗剤とスポンジでお掃除されると思います。そして効果が無いと感じられ、次にカビキラーをスプレーされると思います。

おそらくほぼ変わらないと思います。完全に乾燥した状態で見たら、やっぱりある!はずです。

固着しているのは、水道水中に溶け込んでいるミネラルです。カルシウム、マグネシウム、シリカなどがイオン化し、ピトーっと表面に一体化したような状況ですから、それはそれは硬いです。

なおかつ、水垢がくっついている相手の素材は柔らかい樹脂製です。メラミンスポンジで力いっぱい擦れば質感がそこだけ損なわれて跡が見えてきますし、もっと鋭利な道具を使えば鋭い傷ができます。

何年もハウスクリーニングでメシを食っている業者にとってすら、そこは超難問なんです。99.9%の清掃業者がクリアできていません。

「いや!私はしくじらない!安く済む方法があるはずだ!」と業務用洗剤や研磨材を求められて頑張られた結果、汚れは無くなったかもだけど変になっちゃいました...とご相談下さる方、実はとても多いです。

レストレーションでは、既に変にされちゃった跡は直せません。バスルームは、見かけだけお化粧しても水や熱ですぐに取れてしまいます。なので補修は承りません。

そうお答えするほかありませんが、藁をもすがるお気持ちに対し、何とも心苦しい思いです。

取り返しがつかない状況に至らしめる前に、ひとつ踏みとどまってギブアップしていただきたいと思います。

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浴室クリーニング後の壁面パネル。

パネルの質感と色柄、ニュートラルに回復しました。

触ると本来のサラサラ・マットで、清潔です。

ステンレスはステンレスのキラリ、パネルはスベスベ。この素材そのものの質感の違いこそが、バスルームのデザインの真骨頂です。

全面的にくすんだ水垢で覆われていたら、オシャレも清潔も何もなくなってしまいます。

「使っているんだから、汚れは仕方ない。そういうものでしょ?」というギブアップの方向もあると思います。

美観を気にされないとしても、汚れに覆われている状態は、事実、不衛生です。

水垢などの微細な凹凸を足場にしてベトベトの石けんカスや感染症・アレルギーの引き金となる毒性が高いカビが集中してまいります。

浴室は菌とバクテリアの温床になりやすい環境です。住宅内にハイリスクな場所を作るのは、避けて頂きたいです。

また、長期に亘り酸性・アルカリ性いづれかに傾いた汚れが付着していると、金属や樹脂を劣化させるスピードが速まります。

汚れた状態では、ユニット浴室の改修周期が確実に前倒しになります。

ユニット浴室は、使い倒して捨てるというような安価ではありません。ロングライフを目指すうえでも定期的なレストレーションクリーニングは有効です。

最後にもう一度、ズームで水垢クリーニングの前後写真をご覧いただき、本日はおしまいです!

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▲こんなふうになってたら、ご相談ください。

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日時:2020年10月27日 AM 11:16
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