今まで、ただ何となく大理石の研磨ビフォアアフターの写真をアップし続けてきたのですが、作業後は光度計で数値をご覧いただき、お客様にチェックをいたただいています。
装置のコードをビョーンと伸ばして床に密着させると、「この床、真っ暗な状態・一瞬で見てみたんですが、このくらいワタシの光を跳ね返してますよ」ってのを数値化してくれます。
研磨前は、「5」。
お引渡し時は「104」。
ビルメンテナンスを含む既存の大理石研磨の世界では、この「数値」だけがきわめて重要視されています。
下請・孫請・ひ孫請の清掃業者が作業を行うことが一般的であるため、上の担当者に「これだけ結果が出ましたよ」と具体的なデータで報告せねばなりません。
「数値が向上する」そのこと自体が目的になっている傾向があります。
こんなに飛躍的に数値が上がりますよ、と打ち出せば現場を得ることは容易。実際に作業を行わない元請が持ち回って営業を掛けるには「数値」の話は、必須です。
しかし、数値は、しっかりと汚れを取り除かず傷も消滅ささないまま、マニキュアのようなコーティング剤やワックスを塗布するだけでも、上げることができます。
研磨だけで仕上げなくとも、凹凸で乱反射しとろうが、シリコンの膜だろうが、ともかくテカッとしとれば、機械は良い数値を出してくれる。
ウォッシュテックは、そういう事情から「数値」で「どんなもんだい!」とアピールすることを何となく避けてきたのでした。
だいいち、ウォッシュテックはお客様と直接お取り引き「のみ」でさせて頂いているので、書面上で、上の・上の・そのまた上のオジサン(そのオジサンは大理石のことなど知らない)のために説得&報告しなければならない、って現場は一切ありません。
私は、大理石こそ感覚的にチェックして頂きたいなと考えています。
とろけるような繊細なマーブル模様、象牙のように滑らかな触り心地、セラミックなど人工のタイルとは一線を画した温かさ。
実際に肉眼でご覧いただき、手指で触れて頂くことができるなら、すぐにお分かりいただけます。
ウォッシュテックの目的は、「高い数値」ってよりも、お客様に
「私の資産である大理石が、こんなふうに変わった。いいもんだなぁ、ウチの家は。満足」
って「ときめいて」いただくことにあるのです。数値は、後からついてくるものと考えてます。