「磨く」道具

ウォッシュテックのハウスクリーニングで使用している「ハンドポリッシャー」のアタッチメントの一部。

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ハンドポリッシャーとは、両手で支えるようにして持ち、回転の動作を行う電気機器です。(本体は、画面下側に写ってます)磨いたり洗ったりする素材によって、高速と低速を使い分け、素材に触れる道具(アタッチメント)も、その都度付け替えます。

植毛ブラシは、毛の材質や密度、長さや角度、毛のしなり具合で使い分け。工場でオーダーメイドしているものもあります。パッド類と機械本体を繋ぐ「パッド台」は、市販で売っていないサイズであることも多いため、金具や板で自作したり…。スポンジパッドやマイクロファイバーパッドも、いろいろ。私の母が毛糸で編んでくれた「手作り感たっぷり!」の道具も、活躍中です。

人工大理石?FRP?鏡?強化ガラス?ステンレス?大理石?御影石?陶製タイル?さまざまな素材の、さまざまな汚れに対応してゆくためには、相応の道具が必要だと思います。

汚れが落ちない、傷だらけになる、薬品で焼けて変質する…というようなハウスクリーニングで起こりがちなトラブルは、素材と汚れに真摯に向き合っていけば、多くが防げると思います。道具で解決できるもんならば、道具を導入せなあきません。

「真心こめて、ブラシでゴシゴシ磨きます。腕が痛くなるほどに!」それは、「丁寧」「きちんと」ではありません。キレイにならない道具を、その材質に使っているから、長い時間かけても効果がないか、削り取っている、ということにもなるからです。

道具や洗剤の導入を渋ってハウスクリーニングを続ける人の話をよくよく聞いてみると、とどのつまり、機械や部品を買うと、高くつくから…何を使えばいいのかも分からないし…というのが本音だったりもします。

ハウスクリーニングのプロを名乗り飯を喰う清掃業者ですら、そういうことになっているわけですから、ご家庭で日々行われている日常的なお掃除なら、なおさら。「汚れが落ちない」「時間ばかり掛かって、うまくいかない」と、悩まれる方も多いです。ご家庭でお掃除に費やされる時間やコストは、とても小さいですから、素材と汚れにミスマッチな道具や動作になりがち。思うままの綺麗さには到達しにくいものです。

たとえばフワフワのスポンジ生地に生クリームで美しくデコレートされたケーキを作るとき、「私が自宅のキッチンで」と「バッチシ整った設備で管理し、パティシエが」では、仕上がりに大きな差が出ます。いくら愛情を込め、手間暇かけたとしても、見た目にも味にもシビアなものがあります。

私たちハウスクリーニング業者は、限られた時間内で成果を出さねばなりません。多種多様な道具を吟味して導入し、経費を掛け、その道具を完全にオペレーションして効果を最大限に引き出しながら時間をギュッと縮めて、やっとこさ「頼んで良かった、次も絶対来てください」とお客様から言っていただける仕事になるんだと思います。

日時:2012年2月 2日 PM 07:36
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